管理職になってからの肩こりとテニスでの肩の痛み
身体は同年代でも負けてない自信があります。
管理職に就いてから内勤ばかりで、それまでなかった肩こりに。
更に四十肩・五十肩も経験しました。
やっと楽になり、その後2年位忘れていた肩の痛みが
テニスで感じるようになり・・・そんな症例です。
当院で施術を受けられた患者さん(56歳男性)の一例です。
<症例>
50歳台に入って管理職に就いた頃から内勤が多くなり、それまでなかった肩こりを感じるようになりました。
その約2年後に右肩の四十肩・五十肩を発症し、ほぼ1年位かけて寛解できました。
その後、日常では肩の痛みもなく週末のテニスをはじめマッサージやヨガなどを取り入れてそれなりに過ご
せました。しかし3か月位前から週末に楽しんいるテニスのプレイ後に肩の痛みを感じるようになりました。
テニスではフォア、バックとしっかり打てますが、自分なりにモニターして
みるとサーブの時に痛みを感じます。
テニス仲間からは四十肩・五十肩が再発したのではと心配されます。
また痛みのせいで思い切りテニスが楽しめなくなっています。
<初診時の症状>
①右肩の可動域の低下と動かした時の若干の痛み。(四十肩・五十肩の既往歴あり)
②テニスでサーブの時の右肩の痛み。
③肩こり。
<施術後の経過>
初回のカイロプラクティック施術後、右肩の可動域が改善し、肩の痛みはほぼ消失しました。
また肩こりもスッキリした感覚を実感いただけました。その週末にいつもの通りテニスを行っていただきました。
しかしながら翌週の再確認の時には施術前に戻り、肩の可動域の減少と痛みが再発してました。
肩こりは肩の動きはスムースな感じはあるもののコリ感がはっきりとわかるとのことでした。
よって初回と2回目の筋肉や関節の状態を比較をしながら施術を進めました。
2回目以降は肩から腕にかけてテーピングも利用しました。
週末のテニスを経て3回目の施術では可動域はほぼキープできたものの少し痛みは残ってました。
その後もサーブは痛みの怖さがあるので、7、8割位の可動性、強度でプレーして
いただくことを1ヶ月位継続いただき、施術は週1回のペースで進めました。
すると少しずつ不安が下がり、ご本人からもっと強く打ってみたいご要望がでたの
で、施術の中で肩を最大域に保ちながら腕を強く使う動きを繰り返し行い、サーブ
の動作を落とし込んでいきました。その後3、4回の施術で、プレー中の痛みが
改善していきました。 現在は肩こりのメンテナンスを目的に3週間に1回のペースで進めております。
<担当カイロプラクターのコメント>
今回の特筆すべき点は首周囲の強い張りと、関節の可動性の低下が挙げられます。
その中でも呼吸を補助している首の筋肉や、胸部の筋肉群は硬さや厚みも際立っていました。
更に右の肩甲骨から腕に移行する筋肉群もかなり硬くなっていました。
これらの状況は慢性的な肩こりに強く関わっていると思われます。
初回の施術で可動域の改善や痛みの減少、肩こりの軽さを実感するまでの
変化を遂げたと思われましたが、実態は奥深さがあったため症状が戻って
しまったと思われます。
よって2回目以降はテーピングを利用し、筋肉やバランス感の手助けをしながら
変化を遂げられました。
管理職に付かれて責務も重くなると、プレッシャーの高い毎日が続き自律神経の働きで
筋肉の緊張状態が継続することが予想されます。
その常態は血行も低下しやすくなると考えられ、こり感や張り感の出現だけでなく、
持続しやすくなります。また気疲れも多くなり、呼吸も乱れやすくなることから
そもそも今回の肩こりは首や肩、背中、胸、肩甲骨から影響を受けていたことが
推察されます。またこの状況は四十肩・五十肩の発症のきっかけになっていた
可能性もあります。
肩の痛みが消えてゆく状態である『回復期』に入ると、一番深い部分の可動性に
問題が残っていても、ほぼ普段通りに過ごせます。今回のケースは不完全な状態でテニスに復帰されても
それなりにプレイはできていたのだと思われます。
テニスでは『肩を動かすための重要な首から背骨にかけての動き』や『肩関節だけでなく肩甲骨の動き』が
求められます。しかしながらサーブのパフォーマンスが上がってくるにつれて肩の可動性を求めてしまい、
知らず知らずのうちに無理やり肩を動かしているような状態が肩の痛みを引き起こしたと考えます。
施術では首から背骨の柔軟性、肩甲骨をはじめとする胸郭の動きを重要に考え、周囲の筋肉群との調和
を図りながら、肩が動く範囲を広げていきました。
テニスではテーピングを用い、背骨から肩甲骨、肩、腕、肘、手首と流れるような
動きを意識していただき、無理やり動かすようなサーブを抑えていただきました。
そしてストレッチなども取り入れ、ご本人が可能な範囲を徐々に広げていくこと
を進めました。
😛 四十肩・五十肩 ノート 😀
<解説>
肩関節周辺の組織に変性が起こり、生じた炎症によって痛みが起こる「肩関節周囲炎」のことです。 昨今では30代後半から発症するケースもあります。原因は色々ありますが、肩関節周囲の問題の総称として四十肩・五十肩と呼んでおります。
今回は肩の痛みの時期による解説・対応を紹介したいと思います。
大きく分けて3つの時期があり、それぞれに時期により対処法が異なります。
- 突然つよい痛みが発生し、ある程度は動かせる急性期
- 痛みのピークは越えるが、肩の動きが制限される慢性期
- 痛みもかなり少なく、徐々に肩の動きが戻ってくる回復期
急性期(痛みの出現~1ヶ月)
四十肩・五十肩の中で痛みが1番強い期間になります。
この時期の痛みは、動かしていない時ほど(安静時や睡眠中までも)痛みを感じます。
肩の関節に炎症がおきていることにより発痛していると考えられています。
ある程度動きはとれますが、無理には動かさないことが賢明です。
痛みがあまりにも強い場合は、医療機関でのステロイド注射などで対応することが一般的に多いようです。
この時期は、肩の何らかの組織に損傷や硬さ(石灰化など)が起こっていると推測できるので、
無理に動かすことで痛みが悪化することもあるので運動・動作は注意してください。
また睡眠時の辛さを訴える方も多いです。
慢性期(1ヶ月~6ヶ月程度)
痛みはピークを迎えて、徐々にゆったりと痛みが減少してきます。
炎症状態が落ち着いてきていると推測します。
一方で肩の関節に炎症を伴っていた『急性期』から筋肉や腱、靭帯、更に関節包(関節の間にあるクッションの
ような働きをするもの)と滑液包(筋肉などの間にあるクッションのようなもの)が、固まってしまう状態である
『慢性期』に突入していきます。
肩を動かさなければ痛みは出ませんし、多少の動きでは痛みになりません。しかしながらある角度からは痛み
がでるので、知らず知らずのうちに肩を動かさなくなります。するとますます肩回りが固まっていく傾向になります。
よって肩の可動域を少しづつ高めるために、肩を動かすための施術や運動などを取り入れて可動域を戻して
いきます。
回復期
可動性がかなり回復し、痛みはほとんどなくなっています。
しかし不意の動作時の痛みや肩の最大域における引っかかりがあるため完全ではありませんが、
生活には支障がない程度です。
ほとんど痛みもなくなってますので、肩をしっかりと大きな範囲で動かしていくことが重要になります。
痛かったことの記憶などで恐怖感が残っている方も多いので、ストレッチなど取り入れて自ら動かし
最終域の範囲を広げていくが最大の目的です。
肩こり 管理職 テニス サーブ 四十肩・五十肩 カイロプラクティック 整体 東京 港区 虎ノ門
神谷町