野球で背中の痛み
本格的にスポーツをやっている方から、趣味で行っている方、たまたま誘われて初めてやってみたなど
スポーツの強度や、やる気は人それぞれありますが、
どのような人でも起こりえるものが怪我です。
転んだり、ぶつけたりなど あきらかな外傷的な怪我であれば医療機関に行き、適切な処置を受け、治るのを待ちますが、
激しく動きはしたものの、はっきりとした外傷はない、
痛みは大したことなかったが、なかなか改善しない方などは多いと思います。
そのような方達の参考になるような症例を報告します。
<患者の背景>
学生のころから野球をやっていて、社会人になっても運動不足にならないためにも社会人野球を続けていました。
どんなに忙しい時期でも2週間に1回は練習をして、身体を動かすようにしていました。
痛めてしまった状況としては、
一週間ほど前に、いつもと変わらず野球の試合がありました。その時に打席で大きく空振りをしてしまったときに背中 に 痛みが走りました。 そのときは激しい 痛みで体を動かすのも辛い状態でしたが、翌日には少し痛みが治まり、体をうごかすことができるが、動かすたびに痛みを感じる状態でした。
時間の経過とともに痛みが治まると思いましたが、一週間たっても背中の痛みが治まらずに困っていました。
<初診時の症状>
痛みの部位:右の背中(肩甲骨の内側と下側 から 右腰にかけて)
体幹を左にねじる・右肩を大きく回す などの動きで痛みがでる。
昔から野球をやっているだけあり、肩甲骨の柔軟性はとても良かった、しかし その更に奥にある胸郭(肋骨と肋骨が合わさったもの)の柔軟性が欠けている部位があった。
筋肉は菱形筋と広背筋に圧痛と筋肉のかたさ・はり感が確認できた。
<施術の経過>
施術は痛みの緩和を最優先として施術を行いました。
初回の来院時 から 一週間で二回の施術をさせていただき、痛みは無くなりました。
一回目の治療で筋肉の硬さなどを取り除きました。その段階で痛みに大きく変化がでていたものの、完全には消失しておらず、動かすことにより痛みがでてしまう状態でした。
二回目の治療(4日後)で、生活するうえで痛みを感じることはほぼ無くなったが、素振りをすると痛みがでてしまうとのことでした。
なので二回目は動きに関わる筋肉の働きや、関節の柔軟性をつけ、無理な力や必要以上の負担がはいらないような素振りができるようにしました。
<担当スタッフからのコメント>
今回の患者さんの症例は、運動時の急激な動きによって引き起こされた筋肉の損傷が原因と思います。
スポーツ中では、よく起こってしまう【怪我】の1つだと思います。
プロスポーツ選手などのように念入りに準備運動や日々のメンテナンスを行っていれば、起きてしますリスクをかなり減らすことをできると思います。しかし0%にすることは不可能で、誰しもが不意なタイミングでおこってしまうものです。
もし、あなたがスポーツなど運動中にそのようなことが起きてしまったら、急性の怪我にする対応【PRICE】をしてください。またスポーツを中断できるのであれば一度中断して安静にしてください。
そして今回の大きなポイントとなるのが、
そのような怪我がなぜ1週間も良くならずに続いてしまったのか??
今回は野球のスイングで痛めて、背中を痛めてしまいました。その時に痛めてしまった部位には何が起きてしまったのか?
それは、スイングの動作により、ある筋肉がかなり早いスピードで伸ばされている状態から、急に力をいれて筋肉が収縮をするときの反動に耐えられず、筋肉を損傷することがあります。
筋肉が損傷してしまうと、体がその筋肉にそれ以上に負担をかけさせないようにして、他の筋肉で守ったり、炎症反応などによりその筋肉を固めようとします。
そして、この防御反応が身体に残ってしますことにより、痛みが長引きます。
この残ってしまった防御反応を、筋膜リリースや、ていねいに筋肉を緩めてあげる、関節の動きをフリーにしてあげることにより、スッと変化していきます。